2007年7月、世界遺産に登録された石見銀山。戦国時代後期から江戸時代前期にかけての日本最大の銀山である。当時銀は、ヨーロッパ諸国との貿易によって莫大な富をもたらす宝であった。銀を制する者は天下を制すると言われ、戦国武将たちは激しい争奪戦を繰り広げた。この石見銀山を制したのが安芸の知将・毛利元就だった。一領主に過ぎなかった元就は銀の経済力を背景に中国地方で覇権を確立する。しかし石見銀山は、天下統一